ハゼが釣れない?

明けましておめでとうございます🌅🎍
本年も河原町商店街を宜しくお願い致します✨✨

多忙を言い訳に更新がかなり遅くなりました😅
今週は末廣寿司の高橋が担当致します。

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仙台のお正月料理の代表格として「仙台雑煮」があります。

仙台出身の方は存じ上げている方も多いと思いますが、「焼きハゼ」で出汁を取り(ところによっては地物で手に入る穴子などの焼き干しや鶏出汁もありますが)、「お引き菜」と呼ばれる千切りにして茹でて主に凍らして保存した大根や人参、牛蒡などを入れて、そこに芋茎(ずいき)、凍み豆腐、仙台せり等と地元の海の幸を豪華に盛り付け、さらにハラコ(主にイクラ)と出汁を取った焼きハゼをどん!と乗せた豪華絢爛なお雑煮です。

由来は諸説ありますが、個人的には、政宗公が食していた雑煮とは違うようですが伊達藩ならではの豪華でお洒落なお雑煮だな〜と思っております。

さて、そのお雑煮の出汁を取る「焼きハゼ」ですが年々高騰してきており、また手に入りにくくなっております。

理由は2つ。
①焼きハゼの生産者が年々少なくなってきている。
②ハゼが以前よりも取れなくなってきている。
です。

②に関しては特に今年はかなりハゼが釣れない状況が顕著でした。

私も毎年お正月用の焼きハゼは、お得意様にお配りする以外は自前で釣って焼きハゼをつくりお正月に使用しておりましたが今年は自分の力だけでは全く足りず、知り合いの方にハゼを分けてもらい作りました💦

考えられる要因はやはり海水温の問題があると思います。
仕事や趣味の釣りの2つからの体感になりますが、今年は特に海水温の低下が遅く例年よりも暖かい時期が長かった為、普通なら魚が産卵や海水温の変化に伴い内湾に入ってくるタイミングに魚が寄って来なかったからではないかと考えております。

市場に入荷してくる魚が秋を過ぎても太刀魚やサワラといった仙台湾では夏から秋口に上がる魚が冬近くまで(サワラに至っては今でも巨大な魚体がたまに)取れている事は普通ではありません。

この大きな変化は今年だけなら良いのですが、年々海水温は上昇傾向であり、サケの漁獲量や秋刀魚の漁獲量が毎年大幅な減少を見せており、また北海道の一部では暖かい漁場で取れるはずの鯖が大量に取れてみたりと海の状況は大きく変化しております。

大事な食文化を守るためにも色々と行動していかなくてはいけないんだな〜と考えさせられるお正月でした✨

末廣寿司 高橋理武